高等部3年生で鎌倉女子大学への学校選抜型推薦(併設校)制度の利用を希望する生徒には、希望学部に合わせて教養講座を開設しています。美術・音楽・書道・家庭科の4講座あり、それぞれが実践的な内容を扱っています。例えば、児童学部や短期大学部に進む生徒は美術の講座で幼児や低学年児童向けに玩具を製作して実際に幼稚部や初等部の園児・児童を招待して一緒に遊んだり、音楽の講座では子ども向けの歌に身振りをつけて歌ったりします。教育学部に進む生徒は書道の講座で中学校の教科書を用いてどう教えるかのポイントを押さえながらの毛筆の練習や、硬筆で文章を読みやすく整えて書く練習をします。そして、家政学部に進む生徒は家庭科の講座で被服製作や調理実習に取り組んで技術を磨き、実践経験を重ねます。
6月17・24日(水)の教養講座(家庭科)では、ミシン操作の復習を兼ねてまずは簡単な小物づくり(種類の異なるマスク作り)を行いました。肌に当たる面にはダブルガーゼを使用し、外側の布は自由に選びました。「マスクには肌触りのいいダブルガーゼがよい」とよく言われますが、製作面で言えばダブルガーゼは生地が柔らかくてミシンにひっかかりやすく、初心者には扱いが難しい布です。今回はミシン操作の復習に加えて、布によって縫いやすさが違うということが経験を通して理解できたのではないでしょうか。どの実習でも、技術の習得に大切なのは経験の積み重ねです。これからも教養講座(家庭科)ではモノづくりの経験を積み重ねていってほしいと思っています。次週からは本格的に被服製作実習として浴衣づくりを行います。